スーパーファミコンで発売された「アーク三部作」全3タイトルをご紹介!【さぼろぐ! Vol.4】

「アーク三部作」とは

スーパーファミコン用ソフトとして発売された『エルナード』『ブレインロード』『ミスティック アーク』の3タイトルを指す呼称。作品間でストーリーの繋がりはないが、登場キャラクターの名前や地名、アイテム名などに共通点を持ち、かつ開発元が同じであるためそう呼ばれるようになったものと推測される。いつ頃そう呼ばれ出したか、誰が呼び始めたのかは一切不明。

ちなみに「アーク三部作」については前述の3タイトルで括る以外にも、3タイトルの中から『ブレインロード』を外し、代わりにPSソフト『ミスティック アーク まぼろし劇場』を加えたものとして認知されている場合もある。何れにせよ非公式な呼称であるうえ作品自体もマイナーで議論にすらならないため、この点については永遠に決着がつかないであろうと思われる。

さぼろー

本記事ではSFC用ソフトとして発売された3作品を「アーク三部作」として紹介させてもらうよ!

SFCで発売された「アーク三部作」一覧

すん

では一覧をどうぞ。

SFC「アーク三部作」発売順
さぼろー

スーファミで発売された「アーク三部作」は文字通り全3タイトル。これにPSソフト『ミスティック アーク まぼろし劇場』を加えて、関連作品は全部で4タイトルあるということだね。どれも「プロデュース!」のスタッフによって開発され、1作目の『エルナード』はゲームプラン21から、2作目の『ブレインロード』以降の作品は全てエニックスから発売されているよ。ゲームプラン21と開発元のプロデュース!についてはその後どうなったのかは分からないけれど、4タイトルとも「スクウェア・エニックス」の公式サイトに掲載されているから、権利についてはスクエニが持っていると考えていいだろうね。

すん

ふむふむ。天下のスクエニのゲームなら、マイナーな作品だとしても内容はしっかりしてそうだね。ところでスーパーファミコン以外で遊ぶ方法はないの?ニンテンドースイッチとか新しい機種でも遊べると良いんだけど⋯⋯。

さぼろー

残念ながら今のところはスーファミ実機もしくは互換機でしか遊べないんだ。ただゲームソフト自体はそれほど高価でもないし、どれも比較的入手し易いから、レトロゲームファンならばいつか手に取る機会があると思うよ。ちなみに今回のコンプリート難易度は「★★☆☆☆(星2つ)」。それでは各タイトルについてざっくりと解説していこう!

すん

ほい。中古相場(※月一で更新)も載せてます。

※画像は駿河屋さんの商品ページにリンクしています。

1.神話への挑戦!『エルナード』

ゲームプラン21より発売されたスーパーファミコン用ロールプレイングゲーム。「エルナード」を舞台に繰り広げられる「アークと呼ばれる7つの秘宝を巡る光と闇の戦い」を描いた作品で、7人の主人公の中から一人を選択する主人公選択制や、「クリスタル」と呼ばれるレーダーで敵やダンジョンの位置を探知する独自のゲームシステムなど、斬新なアイデアの数々で当時のゲーマーたちを驚かせた。「アーク三部作」の中では最も発売日が古く、アークの誕生を含め「全ての始まり」と言える作品となっている。

箱説無し:300~500円 箱説有り:1500~1800円

『エルナード』における「アーク」
  • 作中で師である魔導士シーダに探してくるように頼まれた物で、7つを全て集めることが「旅の目的」である。
  • 手に入れると絶大な力を得ることが出来ると言われており、戦闘中はバフ効果のあるアイテムとして使用出来る。
  • その正体は実は〇〇〇〇の〇〇〇〇だったとストーリー終盤に判明する。
すん

いやいや、まさか一生懸命集めたアークが実はラスボスのアレだったとは⋯⋯。

さぼろー

わわわー!それ以上しゃべるな!ネタバレになってしまうじゃないか!でも確かに終盤のあの衝撃の展開からの怒涛の畳みかけについては、ついつい口に出してしまうのも分かる気がするな。今でこそこういったストーリー展開はありがちだけど、当時のゲームではほとんど見られなかったし、ややクセの強いゲームシステム諸々含めて開発陣にとっても冒険だったんじゃないかなと思うよ。

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エルナード【さぼろーの今更ゲームアーカイブ SFC編 Vol.35】

2.謎解き要素多めのARPG『ブレインロード』

「りゅうの戦士」の末裔として数年前にドラゴンを探す旅に出た父親の後を追い、自らもドラゴンを、そして行方不明となった父親を捜すために旅立った主人公の冒険を描いたアクションRPG。開発は『エルナード』『ミスティック アーク』と同じく「プロデュース!」が手掛けており、登場キャラクターの名前や地名などに各作品との共通点が見られる。経験値の概念がないこと、パズル要素や謎解きが多いこと、トップビューのアクションRPGであることなどが「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」を連想させるゼルダライクな一本。

箱説無し:1200~1500円 箱説有り:2600~3000円

『ブレインロード』における「アーク」
  • 「アーク三部作」の中では本作のみゲーム中に「アーク」が一切登場しない。しかし「アークス」という町名にその名残は伺える。
  • 「アーク」の力を使えない代わりに、様々な能力を持った「妖精」を呼び出して従えることが出来る。
すん

グラフィックの雰囲気がどことなく『エルナード』に似ている気がするな。

さぼろー

開発元が同じだから、やっぱり似るんだろうね。キャラの名前や地名などの一部に見られる共通点や、「妖精を使役する」というゲーム要素が後続の作品に引き継がれているという理由だけでは「アーク三部作」として一括りにするにはちょっと弱い気もするから、もしかしたら「グラフィックから受ける印象」も一因としてあるのかもしれないな。

3.幻想的な世界観が魅力!『ミスティック アーク』

1995年7月14日にエニックスから発売されたSFC用ロールプレイングゲーム。謎に満ちた孤島の神殿へ「フィギュア」にされて連れてこられた主人公と、そこで出会った6体の仲間(フィギュア)たちの、「アーク」を探す異世界巡りの冒険を描いた作品となっている。まるで「童話の世界を旅しているかのような幻想的な世界観」とそれを彩るゲーム音楽は非常に高く評価されており、今なお根強いファンが多い。本作の「アーク」は妖精の姿をしており、装備品に宿らせて一時的に属性を付与したり、仲間に宿らせることでパーティーメンバーとして冒険に連れ出せたりと、単に物語上のキーアイテムとなるだけでなく「ゲームシステムの中核を担う」存在として登場している。

箱説無し:1000~1200円 箱説有り:2600~2800円

『ミスティック アーク』における「アーク」
  • 主人公たちが元の世界に戻るためには「アーク」の持つ力が必要であり、各異世界に散らばったアークを集めることが「冒険の目的」である。
  • 7体の「妖精」であり、それぞれが特別な力を持っている。
  • アイテムとして使用することでオブジェクトや仕掛けに作用を及ぼし、アイテムに宿らせることで様々な効果を付与出来る。
さぼろー

本作ではアークは主人公たちに味方する「妖精」として登場するんだ。戦力強化の要でもあり、ストーリーの鍵も握っているよ。『エルナード』に登場する「戦闘で様々な効果を発揮する物」としてのアークに『ブレインロード』の「妖精」の概念が合わさった結果、本作での姿になったみたいだね。「アーク三部作」とは言っても、それぞれアークの扱いが全く異なるうえストーリーの繋がりも一切ないから、無理して揃える必要もないし単体で遊んでも問題なく楽しめるよ。あえて言うならば『エルナード』を遊んだ後に本作を遊ぶと、同じデザインのモンスターや仲間の「ラックス」と出会った時に「おっ!」となるくらいかな。

すん

なるほど。しかしこのゲーム、世界観が面白いね。三作品の中ではゲームとしての完成度が一番高いと感じるし、発売された時期が少し違えばもっとたくさんの人に遊んでもらえたんじゃないかと思うよ。

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ミスティック アーク【さぼろーの今更ゲームアーカイブ SFC編 Vol.37】

SFCで発売された「アーク三部作」のまとめ

さぼろー

最後にスーパーファミコンで発売された「アーク三部作」について、ざっとまとめていきます。

タイトル入手難易度一言
1.『エルナード』★★☆☆☆「アーク」初登場作品
2.『ブレインロード』★★★☆☆ゼルダライクなARPG
3.『ミスティック アーク』★★☆☆☆スーファミRPG屈指の名作
★が多いほど入手困難です。

コンプリート(箱説有り)に必要な金額は⋯⋯

70008000円ぐらい

「アーク三部作」についてのおさらい
  1. 作品間にストーリーの繋がりはない。しかし、登場キャラクターのデザインや地名などに共通点がある。
  2. 『エルナード』で登場した重要アイテムである「アーク」が、『ブレインロード』の「妖精」システムと合わさり、『ミスティック アーク』では「アークと呼ばれる妖精」の姿になった。
  3. リメイク版の制作やアーカイブ配信の予定はなく、その可能性も低い。現状SFC実機(もしくは互換機)とゲームソフトの両方を保有していないと遊べない。
すん

ふむ、なるほど。たとえ後付けの呼称だったとしても「〇〇三部作」と言われるだけあって、どれも世界観がしっかりと作り込まれているゲームなんだね。個人的には『ミスティック アーク』が気に入ったから、プレステ用ソフトの「まぼろし劇場」の方もいつか遊んでみたいと思う。

さぼろー

そうそう!それに今回取り扱った三作品の中でも『エルナード(英題:The 7th Saga)』と『ミスティック アーク(英題:The 7th Saga2)』については、SNES(海外版スーパーファミコン)では正式にナンバリングタイトルとして発売される予定だったんだ。結局『ミスティック アーク』は海外では発売されなかったんだけど、ゲーム雑誌などにはちゃんと記録として残っているからね。さて、忘れないうちに商品リンクをペタッと⋯⋯。記事中では紹介しきれませんでしたが『ミスティック アーク まぼろし劇場』も面白い作品なので、ぜひチェックしてみてくださいね!ではでは。


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