Nihilumbra【ざっくりインディーゲームレビュー Vol.23】

Nihilumbra【公式トレーラー】

「色」のパワーで困難を切り抜ける!

nihilumbra-002

「Nihilumbra」は「色」にスポットを当てた、2D横スクロールのパズルアドベンチャーゲーム。全てを呑み込む「絶対の虚無(以下Void)」から分離して生まれた一つの欠片(以下主人公)。その欠片を再び取り込もうとするVoidから逃れ、自身の存在理由を求めて彷徨う中、主人公は「花」と出会い「色」の力を得ます。

手に入れた色の能力の使い方はとてもユニーク。右上のパレットから色を選択しステージ上に塗る事で、塗った箇所に色の持つ「特殊効果」を付与出来ます。例えば「水色」は地面に塗れば「氷」のように床が滑るようになるので高速移動(と長飛距離ジャンプ)が可能になったり、応用で敵を滑らせて落下させる事が出来たりします。「黄色」なら「電気回路」の役目を果たすので、停止している機械と離れたところにあるバッテリーを繋ぐことで機械を動かしたり、電気を利用して敵を倒す事も出来ます。

ゲーム内にはこの他にも3色登場し、色の能力は全部で5種類。主人公に元々備わっている「色を消し去る虚無の能力」と色の能力を上手く使い分けて、時にはこれらを組み合わせる事によってステージ上に用意された課題をクリアしていきます。ただ答えが分かったからといって即クリアとはいかず、なかなかシビアなタイミングを要求される場面もあり、アクション性の高い難しい内容になっています。

やりごたえ抜群!高難度の裏面「Void」モード

nihilumbra-003

一周目をクリアすると、裏面「Void」モードが解禁されます。「Void」モードでは一周目で遊んだ各ステージの構造が変化し、仕掛けも複雑化した上で敵の数も増加するなど「別ゲー」と言って良い程に難易度が上がっているので、一周目で悪戦苦闘していたプレイヤーにとってはかなり厳しい内容になっています。

ですが、実はここからがこのゲームの「本番」です。ストーリー的には、本編で手に入れた全ての能力を使って「虚無により荒廃した世界を復興していく」という物語の後編が「Void」モードにあたります。一周目と違い多少のゴリ押しさえ不可能になった分、遊ぶ人をかなり選ぶモードですが、クリア時の達成感もひとしおなのでパズル好きな人には是非遊んでもらいたいゲームです。

ステージ数はノーマルモードとVoidモード合わせて全82ステージ。クリアまで約10時間程で、この手のゲームとしてはボリュームも十分だと思います。

※この記事は2018年6月29日に別サイトに投稿した記事を移転させたものです。

nihilumbra-004
背後から追いかけてくる虚無(Void)。のんびり考えている余裕はありません。
Nihilumbra

・ジャンル:パズル / アドベンチャー

・パブリッシャー:BeautiFun Games / 開発:BeautiFun Games

・Steam版:2013年9月25日発売 / 799円

・Nintendo Switch版:2018年5月10日発売 / 1,000円