デュアルファイターで敵を一掃!爽快感もパワーアップ
・メーカー:ナムコ
・ジャンル:固定画面シューティング
・プレイ人数:1~2人
・リリース日:1981年9月にアーケードで稼働
ギャラガとは
1981年にナムコから発売された固定画面シューティングゲーム(※以下STG)。同社の「ギャラクシアン」の後継作として開発され、基本的なゲームシステムは「ギャラクシアン」の流れを汲んだまま、敵の種類の増加や「デュアル・ファイター」の演出、「チャレンジングステージ」の導入など前作を更にブラッシュアップさせた内容になっている。
特に自機が2つ並んだ「デュアルファイター」状態で敵を一掃する爽快感は、その独特の演出と相まって往年のアーケードゲーマの心に深く刻まれる事となった。
本作でギャラクシアンの敵として登場するのは「ギャラガ(蛾)」という虫型のエイリアン達。前作以上に激しく、ダイナミックな動きで次々に攻撃を繰り出してくる。
操作方法
二方向レバー:自機を左右に動かす。
ボタン:ショット
ゲームシステム
ファイター(自機):プレイヤーが操作するスペースシップ。前作と違いミサイルの2連射が可能になった。
ギャラガ:本作の敵として登場する、正体不明の昆虫型エイリアン。ボスギャラガを含めて合計9種類いる。編隊中1体だけ変身(3体に分裂)する特殊タイプのギャラガが紛れており、特殊ギャラガを全滅させると1000~3000点のボーナス得点が加算される。
ボスギャラガ:編隊の最後方にいる一回り大きい敵。2発命中させないと倒せない。ボスギャラガが使用する「トラクタービーム」を受けるとファイターが捕虜になり、残機が1つ減ってしまうが、捕虜を引き連れたボスギャラガを撃ち落とす事でファイターを取り戻し、2機同時出撃の「デュアルファイター」としてパワーアップ出来る。
デュアルファイター:ボスギャラガの捕虜となったファイターを取り戻すと、左右に2機並んだデュアルファイター状態になる。広範囲に攻撃する事が出来るので敵を撃ち落とし易くなり、チャレンジングステージでのパーフェクト達成に有利になる。常にデュアルファイター状態を維持する事がゲームの基本戦術となる。
チャレンジングステージ:初めの2ラウンド終了後に一回、以降3ラウンド毎に一回ずつ繰り返されるボーナスステージ。全部で8種類ありステージ毎に登場するギャラガと編隊飛行のパターンが異なる。ギャラガを撃ち落とすと得点が入り、各編隊を全滅させる毎にボーナス得点が追加される。さらに全てのギャラガを撃ち落とすと画面に「PERFECT !」と表示され、スペシャルボーナスとして10000点加算される。
まさに「いぶし銀」、プレイヤーの心を掴んだ絶妙なバランス加減
大ヒットした「ギャラクシアン」の後継作として発売前からファンの注目を浴びていた「ギャラガ」ですが、意外にもゲームショウ出展時での業界関係者側からの評価は厳しいものでした。本作はゲーム内容こそ「ギャラクシアン」をより正当進化させたものでしたが、グラフィック面では大きな変化はなく、「新しさ」を追い求めたゲーム業界関係者側からすれば「ナムコSTG待望の新作」、「大ヒット作の続編」としてはややインパクトが弱かったのです。ですがこの評価は程なくして覆される事になります。いざ発売されるや否や「ギャラガ」の持つ良さ、面白さは一般プレイヤー達によって高く評価されたのです。
前作より複雑なパターンで動き回るエイリアン軍団。飛び交う敵のミサイル。それらを回避するためには「素早く先読みした行動」を要し、ゲームプレイに心地良い「緊張感」をもたらします。さらに敵が強化された分、自機の性能も上がり連射可能となった(※ギャラガ以前のSTGはシングルショットが一般的であった)事でゲーム展開が早くなり、より一層「爽快感」が増しました。また本作において最も重要なポイントの一つとして、ラウンド表示を「フラッグ」から「勲章」へと変更した点が挙げられます。これによってゲーム画面が華やかになっただけでなく、プレイヤーは自らの実力を視認し易くなり、並んだ勲章を見る事によって「達成感」を得ると同時に「前回より上の勲章を・・・」とリピートを促され繰り返し夢中になって遊んでしまうのです。
これら前作からの仕様変更やゲームバランスの調整はSTGの持つシンプルな面白さ、競技性をとことん引き出すものであり、見た目の変化こそ少ないものの「ギャラガ」は前作「ギャラクシアン」よりも着実にパワーアップを遂げていました。
結果、発売前の低評価をよそに「ギャラガ」の持つ、遊べば遊ぶほどに味わい深くなる「いぶし銀」の面白さは多くのプレイヤーを惹き付け、今なお最新機種が出る度に移植されるほどの超ロングセラー商品となったのです。